アトピーが治らない理由
ステロイド スキンケアー アレルゲン対策。
これを3つがアトピー治療の基本だと思っていると、そこから先は「茨の道」を歩む
ことになるかもしれない・・・。
■ アトピー治療の3本柱?
90年代の混乱期を経た後、現在のアトピー治療は何となく患者と医者の双方に諦め
ムードが漂っているような気がします。
さすがに、マスコミによるステロイドバッシングは減りました。
でも、医療現場で統一的な治療方針が確立されたとは言い切れないですね。
ステロイドの使用に関しては医者の中でもはっきりと温度差があるし、プロトピックや食物
アレルギーの認識だって同じです。
小児科では、相変わらず過剰な「除去食物療法」を行っている医者もいますから。
そんな状況の中、日本にはアトピー性皮膚炎に対する標準的な考え方・治療法を指導
方針として示したふたつのガイドラインがあるのをご存知ですか?
ひとつは2000年に発表された「日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」で、
これは皮膚科専門医を対象に書かれています。
一方、これに先立ち1999年には厚生科学研究班が「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」を発表していますが、こちらは一般の医師が対象になっています。
要するに、対象となる医師が違うのですね。
内容的には非常に似ていて、「炎症に対する薬物療法」「保湿剤によるスキンケアー」
「悪化因子の除去」が治療の3本柱になっています。
このガイドラインを作成した日本皮膚科学会の皮膚科専門医の先生方は、「標準的な
治療法が確立して現場の混乱が無くなった。」と自画自賛しておられます。
ところで、この「治療の3本柱」の具体的な中身って何でしょう?
私流に簡単に解釈すると、「ステロイドで炎症を抑え」「保湿で皮膚のバリアーを補い」
「ダニ対策には小まめにお部屋の掃除」ということになるのですが如何でしょう?
これで実際に医師の混乱が無くなり、患者の治癒率は向上したのでしょうか?
■ 全国アレルギー週間
もうひとつ。
「全国アレルギー週間」ってご存知ですか?
こちらは毎年2月、財団法人日本アレルギー協会の主催によりアレルギーに関する
知識の普及啓蒙により、苦痛や悩みを解消するための企画が実施されています。
後援は厚生労働省、社団法人日本医師会、社団法人日本アレルギー学会。
この財団法人日本アレルギー協会、実は昭和42年に発足されて以来、アレルギーの
研究助成、調査、教育、一般啓蒙活動を行ってきたアレルギーに関する日本唯一の公益
法人ですが、不思議なことに、ここでも基本的なスタンスは上記のガイドラインで示された
3つの治療法が柱になっています。
ところで、この財団法人日本アレルギー協会。
どうして発足以来、40年間もアレルギーの調査や啓蒙活動を熱心に行ってきたのに、
アレルギー患者は増加する一方なのでしょう?
残念ながら結果だけを見れば、啓蒙活動や教育は報われていない気がします。
ちなみに平成14年の全国調査によると、アトピー性皮膚炎は10年前と比べると2倍に
増えていて、発症原因としてはアレルギー性の炎症と皮膚のバリアー機能の異常が大き
いとか・・・・。
私自身、アトピーと診断された昭和51年以降、この3つを柱とした治療を受け続けました。
が、残念ながら、これだけでアトピーが治ることはなかったです。
つまり医者の指示通りにステロイドを塗り、スキンケアーで保湿して、部屋中を小まめに
掃除しても、アトピーは治せなかったということですね。
■ ココに注目!
一方、1998年5月。
大阪で開催された日本皮膚科学会では貴重な報告がされています。
それは近畿大学医学部の皮膚科メンバーによる報告で、アトピー患者の腸の粘膜に
好酸球が増え、皮膚と同様の好酸球の炎症を起こしていると言う発表です。
この報告、実は今の所注目度は低いのですが、私達の祖先は体験的にこのことを知って
いて、昔から消化器官と皮膚の関係には注目していたのです。
いまさら、ガイドラインに文句を言うつもりなんてありません。
炎症にはステロイドが効果的で、皮膚のバリアには保湿が必要なことも確かですから。
それにアレルゲンの除去だって無意味ではないです。
でもこれだけに目を奪われていると、大切なことを見失ってしまう気がします。
皮膚のバリアーは大切かもしれない。
でも、アトピーは症状が皮膚に出るからと言って、いつまでも皮膚だけに注目している場合でもない気がするんです。と言うかこれだけ長い間、「皮膚のバリアー」「皮膚のバリアー」
って言い続けても全然アトピーが治らないなら、「他に原因があるのでは?」と思うのが普通じゃないですか?
現場で医師の混乱が無くなっても、結局、患者のアトピーが治らなければ全然意味がないと思うんですが・・・・。そう!大切なのは患者のアトピーが治ることなんですよね。
アトピー克服の基本
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