アトピーは免疫系疾患だから、肌の外からの対処療法は必要だ。だが根治療法ではない

7. アトピーが治らない理由

ステロイド スキンケア アレルゲン対策。
この3つだけが治療だと思っていると、「茨の道」を歩むことになるかもしれない。

■アトピー治療の3本柱?

90年代の混乱期を経て、現在アトピー治療は患者と医者の双方に諦めムード が漂っている気もします。

マスコミによるステロイドバッシングは減りました。

でも医療現場では、統一的な治療方針が確立されたとは言い切れない感じがします。 ステロイドの使用に関しては医者の間でもはっきりと温度差があるし、プロトピックや食物 アレルギーの認識だって同じ。

小児科では、相変わらず過剰な「除去食物療法」を行われている現実もあります。

そんな状況の中、日本にはアトピー性皮膚炎に対する標準的な考え方・治療法を指導方針として示したふたつのガイドラインがあるのをご存知ですか?

ひとつは2000年に発表された「日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」。 これは、皮膚科専門医を対象に書かれています。

一方、これに先立ち1999年には厚生科学研究班が「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」 を発表していますが、こちらは一般の医師が対象になっています。

要するに、対象となる医師が違うのですね。

内容的には非常に似ていて、「炎症に対する薬物療法」「保湿剤によるスキンケア」 「悪化因子の除去」が治療の3本柱になっています。

ところで、この「治療の3本柱」の具体的な中身って何でしょう?

私流に解釈すると、「ステロイドで炎症を抑え」「保湿で皮膚のバリアを補い」 「ダニ対策には小まめにお部屋の掃除」ですが、皆さん如何でしょう?

■免疫疾患だから免疫系からのアプローチ?

アトピー性皮膚炎は「免疫疾患」と言われます。
私もその通りだと思いますし、これに異を唱える人はいないでしょう。

免疫疾患だから、免疫抑制剤のステロイド。
免疫疾患だから、スキンケアで皮膚のバリア強化。
免疫疾患だから、小まめな掃除でアレルゲン除去。

この流れ、間違いではないでしょう。
そう。間違いではない。それに駄目って訳でもない。
でも私が今アトピーなら、もう免疫系からのアプローチには拘らないでしょう。(全く無視と言う意味ではなく。)

何故って?

それはアトピーを完治させる際、免疫系からのアプローチだけでは不十分なことを経験したからです。

■ココに注目!

一方、90年代の末、大阪で開催された日本皮膚科学会では貴重な報告がされています。

それは近畿大学医学部の皮膚科メンバーによる報告で、アトピー患者の腸の粘膜では好酸球が増え、 皮膚と同じタイプの炎症を起こしていると言う発表です。

私達の祖先は体験的にこのことを知っていて、昔から消化器官と皮膚の関係は注目されていました。

いまさら、ガイドラインに文句を言うつもりはありません。 炎症にはステロイドが効果的で、皮膚のバリアには保湿が必要なことも確かですから。 それにアレルゲンの除去だって有効な時はある。

でもこれだけに目を奪われていると、大切なことを見失ってしまう気がします。

皮膚のバリアは大切かもしれない。
でも、アトピーは症状が皮膚に出るからと言って、いつまでも皮膚だけに注目している場合 でもない気がします。と言うか、これだけ長い間「皮膚のバリア」「皮膚のバリア」と 言い続けてアトピーが治らないなら「他に要因は?」と考えるのが普通ではないでしょうか?

<<< 6.目指すのは完治  8.アトピー克服の基本 >>>

↑ PAGE TOP